清和大学教職課程では、教員養成の学びをより豊かなものするために、2つの柱を立てています。「基礎学力の向上」と「基礎的な実践的指導力の向上」です。
まず、「基礎学力の向上」に関する取り組みとして、中学校社会科教科書(地理的分野・歴史的分野・公民的分野)を活用した講義と演習(本試+追試)を行う「清和大学社会科検定」を行っています。教科書は「主たる教材」であり、教師を目指すにはまず基礎学力が不可欠です。さらに、教科書の本文のみに注目しがちな生徒(学習者)の視線から、本文を読み込むことに加えて、教科書に掲載されている資料や図版、地図なども丁寧に読み取り、さらに教科書には書かれていない背景にも目を向ける教師(指導者)の視線へと成長を促すこともねらいとしています。社会科検定は、教職課程を担当する3名の教員が作成する地理・歴史・公民のオリジナル問題であり、入学時より4年間必修扱いとなっています。このプログラムは、全国約400大学が加盟する「一般社団法人 全国私立大学教職課程協会(全私教協)」の『特色ある私立大学教職課程事例集』(2014年5月)に掲載されました。
また、「基礎的な実践的指導力の向上」については、本学の「教育実習事前指導」で「全員参加による50分間の模擬授業」を行っていることが、全私教協の『私立大学の特色ある教職課程事例集Ⅱ』(2015年7月)に取り上げられました。教育実習では一般的に50分間の授業を行うことになりますが、大学の授業では受講者数の都合などから、教育実習予定者全員が50分間の授業を体験して教育実習に臨むことが困難な場合も少なくありません。本学は「少人数教育」を特長としており、教職課程も小規模ゆえに丁寧に学生を指導できる環境にあります。
あわせて、「基礎的な実践的指導力の向上」に関連して、教職インターンシップ活動を必修化し、教育実習派遣のための要件のひとつとしています。学校現場における先生方や子どもたちとの日常的な関わりから、コミュニケーションの取り方や授業・指導の方法などを学び、教師としての基本的なスキル向上に努めています。インターンシップ活動の実施に関しては、本学は木更津市教育委員会や近隣の高専及び県立高校と連携協定を結んでおり、地域の学校に受け入れをお願いしています。こちらの取り組みは、全私教協の『私立大学の特色ある教職課程事例集Ⅲ』(2017年9月)に取り上げられました。
以上のような取り組みを通して、清和大学教職課程は特色ある教員養成を進めています。